太陽光発電システムの災害リスクにはどのようなものがある? | |
太陽光発電システムの災害リスクには、台風、雷、水害、雹などの自然災害が あります。それぞれの災害リスクに対する対応は以下のようになっています。 ●台風 太陽電池モジュールの耐風圧は、JIS 規格で定められており、風速に換算すると風速 62 mに耐える設計となっています。・取付け強度も JIS 規格に基づいて荷重を計算し、風などの荷重に耐えるように設計さ れています。 ●雷 (一社)太陽光発電協会によると、太陽光発電システムが直接落雷を受けるということ は極めて稀であり、一般住宅の屋外に設置されている他の電気機器と同様に、特に落雷 を受けやすいという事実はない、としています。 ・太陽光発電システムにおける落雷対策として、製品カイロ内に一定性能のサージアブソーバー(避雷素子)等を設置して誘導雷対策を行い、被害を食い止める対策を行っています。 ●雹 一般的に、太陽光パネルのガラス面は JIS 規格に適合した強化ガラスを使用しており、通常の雹であれば割れることはありません。 ・JIS 規格において、太陽電池モジュールのガラス面は降雹を想定し、最小値 25 mmの氷球を毎秒 23.0mの速度で当て、これに耐えうることが条件として定められています。 ・ただし、大粒の雹に集中的に打ち付けられるなど、想定以上の負荷がかかった場合は、破損やひび割れ、目視では確認できない傷が生じる可能性も考えられます。 ●水害 接近・接触すると感電する恐れもあることから、水没・浸水した場合には、太陽光発電システムや電気設備に十分な知見を持つ専門家へ依頼することが必要です。 出典:【新築・中小規模制度】太陽光パネル設置に関するQ&A/東京都 2022 年※火災の消火時における危険性 ・太陽光発電システムが設置された住宅が火災になった際、その消火時に感電する危険性があります。 ・太陽光発電システムは、その原理上、太陽光を受けている日中や、場合によっては火炎光によって発電を止めることができないため、モジュールが破損している場合や、モジュールと パワーコンディショナー間の接続配線(直流配線)が破損している場合に、直接接触したり、 近くで放水したりすると、感電する可能性があります。・破損した家屋から断熱材がむき出しの状態になり、放水でその断熱材が消火水で濡れている 場合には、その断熱材が通電し感電する場合もあります。・また、モジュールの樹脂部材が加熱や燃焼により有毒ガスを発生する可能性もあります。 出典:太陽光発電システム火災と消防活動における安全対策/消防庁 消防研究センター 2014 年 太陽光発電火災発生時の消防活動に関する技術情報/(独)産業技術総合研究所 2014 年 |
